銀行マンにとって最大にして人生を賭けている事柄が出世です。入行した銀行員はまず下級クラスの支店に配属され、その後「エリート候補」と「下積み人生」に分けられます。
エリート候補は20代半ばで本部に配属され、副支店長、本部課長、大きな支店の支店長とふるいをかけられながら経営者としてのノウハウを学び、最後に本部役員か子会社・関連会社へ出向させられるかに分別されます。
一方で「下積み」に行かされてしまった行員たちはもう本部に戻ることはできず、最高でも支店長になれるかどうかという扱いになってしまいます。
出世できるかどうかが銀行マンの一生を左右するのです。
「完全実力主義」と謳っている銀行でも、実際には卒業した大学でエリートコースかその他コースかが分かれてしまいます。
東大、京大、一橋大学卒ならば仕事が多少できなくてもそれなりの役職が用意されている、とまで言われています。
早稲田、慶応大学卒であれば本部中心に配属される枠も若干用意されていますが、それ以外の大学卒は本部での勤務はほぼ無いとされています。