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大手銀行の破綻

「大手銀行はつぶさない」90年代に当時の大蔵省はこう明言していました。しかし1997年に北海道拓殖銀行が、翌年には日本長期信用銀行が破綻してしまいました。多額の不良債権処理に苦しみ、支援を求めるために合併を試みるも失敗。その後ずるずると泥沼のように資金繰りに悩んだ結果の破綻です。

破綻後に判明した不良債権の額は拓銀が2.3兆円、長銀が3.3兆円。いずれも破綻前に公表された不良債務額よりはるかに多いです。これには怖い噂があり、実は大蔵省が大手銀行が破綻する過程の実験として拓銀の行く末を見ていた、とも言われています。

行政にも責任が

拓銀破綻の直前、検査で拓銀の資産内容が悪化している噂が結果発表の前に広まってしまいました。それが原因で拓銀は資金融通市場のコール市場から借り入れ不能になり、目先の決算ができずに破綻。

不良債権の実態を大蔵省が把握していれば、破綻は免れたかもしれません。

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